このコンテンツでは公開未定、公開決定作含め、思わず「おっ?」と目を留めてしまうような興味深い新作を不定期で(できるだけ定期的にしたいですが(笑))紹介していきたいと思います。
近日公開予定の注目作品
『ジェニー・ペンはご機嫌ななめ』

あらすじ:
正義感が強く、法を守る強い信念とプライドで長年判事を努めてきたステファン・モーテンセンに訪れた突然の悲劇。病に倒れ、車椅子生活を余儀なくされた彼は郊外のケアハウスに入居する。だが、そこにはジェニー・ペンという名のドールセラピー用の指人形を手に陰湿ないじめで老人たち支配するデイヴ・クリーリーという1人の入居者がおり、彼と敵対したステファンはいじめの標的にされてしまう。繰り返されるデイヴの理不尽で屈辱的な嫌がらせ、そしてエスカレートする邪悪な行為。正義のために戦い続けてきた男の人生最後の戦いは、想像を絶する死闘と化していく…。(以上、オフィシャル情報より)
原題:The Rule of Jenny Pen
監督・共同脚本:ジェームズ・アッシュクロフト
出演:ジェフリー・ラッシュ、ジョン・リスゴー、ジョージ・ハナレ、イアン・ミューン、ヒラリー・ノリス、ホリー・シャナハン、ナサニエル・リーズ、トーマス・セインズベリー、アナペラ・ポラタイヴァオ、マーカ・ポハトゥ、パオロ・ロトンドほか
日本公開:2026年6月12日(金)全国ロードショー
配給:エデン
とあるケアハウスで、冷酷な入居者の支配により逃げ場のない地獄のような体験を余儀なくされる老人たちの姿を追ったサイコスリラー。
いわゆるモンスター、恐怖の根源となるキャラクターをジョン・リスゴーが担当します。数々の名作に出演を果たしてきた彼ですが、私的にはあの1983年に公開された映画『トワイライトゾーン/超次元の体験』のラストエピソードがとても印象的。極限状態で狂っていくあの表情は今でも忘れられません。どこか親しみがあるルックスながら、この「非常事態」「異常事態」における彼の表情は一級品。その素養が存分に発揮されている作品であるともいえるでしょう。
また「もう一つのモンスター」ともいえる人形、ジェニー・ペンという存在の描き方がかなり強いインパクトを放っています。予告動画などでも強烈な存在感を示しているこの人形、『M3GAN ミーガン』を手がけた人形クリエーターのポール・ルイスがジェニー・ペンのデザインを担当しているだけあって「カワイイのに怖い」出で立ちが非常に秀逸。あのスティーブン・キングが「今年見た最恐の1本」と挙げるのも、伊達ではありません!
『デンジャラスアニマルズ 絶望海域』

あらすじ:
ゼファー(ハッシー・ハリソン)は過去の傷を癒やすため、オーストラリア・ゴールドコーストに逃れてきた孤独なサーファー。落ち着きを取り戻しつつあるゼファーの生活は地元の不動産業者でサーファー仲間のモーゼズ(ジョシュ・ヒューストン)との出会いによって一変する。
彼とのロマンティックな一夜のあと、夜もあけぬうちにサーフィンへと海に向かった彼女は、サメ体験ツアーの船長タッカー(ジェイ・コートニー)に連れ去られてしまう。
目を覚ますとゼファーは、もうひとりの若い女性ヘザー(エラ・ニュートン)とともに船上に監禁されていた。ただ事ではないことを察知したゼファーは、タッカーがサメに取り憑かれたサイコパスであることを目の当たりにし、タッカーの魔の手から逃れる術をさぐるのだった。助けを呼ぶ声も届かない、陸地から遠く離れた孤海で海中には危険生物(サメ)、船上には危険人物(サイコパス)という絶体絶命の中ゼファーの運命やいかに……。(以上、オフィシャル情報より)
原題:DANGEROUS ANIMALS
監督:ショーン・バーン
出演:ハッシー・ハリソン、ジェイ・コートニー、ジョシュ・ヒューストン、ロブ・カールトン、エラ・ニュートン、リアム・グレインキーほか
日本公開:2026年5月8日(金)全国ロードショー
配給:スターキャットアルバトロス・フィルム
ある海上で「サイコパスの船長」と「危険なサメ」から逃れるべく奮闘する女性サーファーの姿を追ったサスペンススリラー。
サメ、人間という「二重の敵」。この複数構成、さらに日本のアルバトロス・フィルムが配給となると、どうしてもあのアサイラムの「おバカ的な」モンスター・パニックを思い出してしまうところですが(笑)、いやいや本作はそんなもんじゃありません!2025年カンヌ国際映画祭の監督週間(La Quinzaine des Cinéastes)に選出と、この手の作品としてはかなり高い評価。
『The Loved Ones』や『The Devil’s Candy』といったホラー映画を手がけてきたショーン・バーン監督作だけに「容赦のないジャンルホラーの傾向」が強いという評判。まあサイコパス☓サメって、どう考えても強烈なキャラクター、これらに対しサバイバルの物語って、もうそれだけでどんな展開が待っているのか、ワクワクしてきますよね?さらに「おバカな方向に走らない」、シリアスな展開と考えるともう期待しかできないじゃないですか!?
『白い車に乗った女』

あらすじ:
明け方の病院に意識不明の女性を車で連れ現れた作家のドギョン。取り乱した様子の彼女は、警察官のヒョンジュにその女性を姉だと告げ、暴力的な姉の婚約者から逃げてきたと話す。しかし、“姉”とされる女性は全くの赤の他人であることが分かり、さらに婚約者とされる男は遺体となって雪の中から発見され…。(以上、オフィシャル情報より)
原題:하얀 차를 탄 여자(英題:THE WOMAN IN THE WHITE CAR)
監督:コ・ヘジン
出演:チョン・リョウォン、イ・ジョンウン、キム・ジョンミン、チャン・ジニ、カン・ジョンウ、イ・フィジョンほか
日本公開:2026年4月24日(金)全国ロードショー
配給:クロックワークス
作家を名乗る一人の女性が、怪我を負った見知らぬ女を姉と呼んで病院へ連れてきたことを機に、不可解な事件の真相に女性警察官ヒョンジュが迫っていく物語。まさに「韓国ノワール」と呼んで間違いない、人間の深渕をダークなトーンで描いた物語であり、ハードコアなサスペンス好きにはかなりオススメできる作品であります。
近年の韓国サスペンスの潮流ともいえる「いきなり衝撃的な展開」「ところが途中で辻褄が合わず混乱」「実は…」という、いわゆる「答え合わせ的な」ストーリー。本作もこの傾向はかなり強く、いきなり気持ちを持っていかれた後でふと現れるタイミングに「あれ?どういうこと?」と混乱がもたらされるところがこの作品の特徴。犯人から逃げてきたはずの人が、実は犯人では…?などと混乱が混乱を生む強力サスペンス・ミステリーです。
コ・ヘジン監督は長編作品としては本作がデビュー作となりますが、二本でもヒットした韓国ドラマで助演出などを手がけた経験があり、それら作品で顕著な「人間模様」の描写を磨いてきました。それだけに本作でも役者一人一人の佇まい、表情が秀逸。またこれまでの作品では女性同士の連帯(シスターフッド)をサスペンスの枠組みの中で表現することに注力していたこともあり、本作はその延長として本領を発揮した作品ともいえるもの。本作のテーマはまさしくコ・ヘジン監督ならではの魅力が溢れた作品であります!
『ミステリー・アリーナ』

あらすじ:
「ミステリーを愛し、ミステリーに捧げ、ミステリーと生きるすべての方へ―誰よりも早く、誰よりも正確に、この謎を攻略するのは果たして誰だ?論理とひらめきの先にある、頭脳と知性の闘技場―ようこそ『ミステリー・アリーナ』へ!!」
全国民が熱狂する生放送のド派手な推理クイズ番組『ミステリー・アリーナ』。番組の熱気を一気に盛り上げるのは、司会者・樺山桃太郎(唐沢寿明)。難攻不落の推理問題に正解者が現れず、賞金はキャリーオーバーで100億円まで膨れ上がっていた。
今回出題される問題は“嵐の中、孤立した洋館で起きた殺人事件”。果たして、正解者は現れるのか?
挑戦するのは、激戦の予選会を勝ち上がった選りすぐりの6人。閃きの天才少女・一子(芦田愛菜)、直感の勝負師・ギャンブル(鈴木伸之)、伝説の初代王者・レジェンド(玉山鉄二)、データ分析のシン人類・仏滅(奥野壮)、理論の先駆者・エジソン(野間口徹)、博識のミステリー女王・あのミス(浅野ゆう子)。6人の解答者たちは抜群の推理力をフル稼働させ、複雑に編まれたミステリーの内容を解読していくが……。ただ賞金を懸けて争うだけの番組ではなかった。推理を外した者にはおそろしいリスクが課されていて――。
(以上、オフィシャル情報より)
監督:堤幸彦
出演:唐沢寿明、芦田愛菜、三浦透子、鈴木伸之、トリンドル玲奈、奥野壮、宇野祥平、森岡龍、柳生みゆ、田野倉雄太、川面千晶、織田美織、東野良平、岡田菜々美、斉木しげる、野間口徹、玉山鉄二、浅野ゆう子ほか
日本公開:2026年5月22日(金)全国ロードショー
配給:松竹
緻密なロジックとトリックで読者を魅了する本格ミステリー作家・深水黎一郎の同名小説を原作として映像化したサスペンス。ミステリー読みのナンバーワンを競う生放送の推理クイズ番組「ミステリー・アリーナ」で繰り広げられる天才たちの華麗なる頭脳戦を描きます。
作品を手がけるのは、堤幸彦監督。これまで作り上げてきた数々のミステリー系作品はどれも大きな話題を呼んできた経緯もあり、もう「期待できない」わけがありません!どこかコミカルな雰囲気を漂わせる序盤から、徐々に物語の革新に向かうとともに、とんでもなくシリアスな真実を突然突きつけてくる。その定番的ともいえる作風はおそらく本作でも踏襲されますが、「わかっていてものめり込んでしまう」堤節ともいえる展開に、まずノックアウトされること間違いなし。
主演を務めるのは大ヒット作『20世紀少年』シリーズ以来のタッグとなる唐沢寿明。そのぶっ飛んだキャラクターは、これまでの出演作でも折り紙付きですが、今回もインパクト抜群の「アフロヘアー」でハイテンションに現場を盛り上げながら、しっかりとミステリアスな表情も醸す掴みどころのない存在感で物語の「不安感」「恐怖」をしっかりと構成します。2026年前半、早くも注目作が到着しましたよ!?
MYSTERY ARENA
Original Novel by: Reiichiro Fukami
Director: Yukihiko Tsutsumi
Starring: Toshiaki Karasawa, Mana Ashida, and others.
Synopsis & Commentary: A high-stakes suspense thriller based on the novel by authentic mystery writer Reiichiro Fukami. The story unfolds within a flamboyant, live-broadcast quiz show called “Mystery Arena,” where the nation’s top analytical minds compete for a staggering 100-billion-yen prize by solving an “unsolvable” locked-room murder case. However, this is no ordinary game show—those who fail to solve the mystery face a terrifying risk.
Directed by the legendary Yukihiko Tsutsumi (known for his iconic mystery series), the film promises his signature style: blending a comical atmosphere with a sudden, bone-chilling descent into a dark reality. Starring Toshiaki Karasawa (reunited with Tsutsumi since the 20th Century Boys trilogy) as the eccentric, afro-haired host, this film is set to be one of the most talked-about “brain-battle” movies of early 2026.
公開日未定の注目作品
『祝山』

あらすじ:
物語は、ホラー作家・鹿角のもとに旧友から届いた一通の手紙をきっかけに動き出す。廃墟での肝試しを境に奇妙な出来事が続いているというのだ。取材半分の思いで関係者と会った彼女だったが、それは自らをも巻き込む戦慄の日々の始まりに過ぎなかった。一人は不可解な死を遂げ、残された者たちも次第に理性を失っていく――。禁足地に触れた者たちを待つのは、後戻りできない恐怖。静かに理性を侵食する闇が、観る者を深淵へと誘う。(以上、オフィシャル情報より)
監督・脚本:武田真悟
出演:橋本愛ほか
日本公開:2026年初夏 全国ロードショー
配給:S・D・P

民俗学・呪術などの知見をもとに、数々のホラー小説を世に出してきた作家・加門七海が、自身の体験をもとに描いた同名小説が原作のホラー映画。主演を『告白』『桐島、部活やめるってよ』『残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―』の橋本愛が務めます。
本作の映画化に寄せた加門のコメントにもありますが、「実際に起こったことがちりばめられている」とのこと。特に自身の心霊体験を作品に織り込むことが多いと明かしている加門の作品だけに、その「怖さ」はある意味格別。単純に「禁域」「呪い」などといった、ジャパニーズホラーでは多く取り上げられる傾向にあるテーマとしても、これはかなり期待できるところでしょう。
また主演を務める橋本愛にも注目。2025年に公開された映画『リライト』でも、「物書き」を務めた彼女ですが、そのミステリアスでクールビューティーな雰囲気は、誤解を恐れず言えば「ホラー向き」。どこか「怖さ」を感じながらも物おじしない、どこか強い芯を感じる雰囲気が魅力だけに、どんな存在感を見せてくるかが非常に楽しみです。また作品を手がけたのは、本作が長編デビューとなる武田真悟監督。長編初挑戦とはいえ、もともと短編映画などをホラージャンルで発表し高い評価を得ていただけに、その表現力にも興味が向くところ。特にホラー映画は初物が化けることも多く、今から公開が非常に楽しみなところであります!
【コメント】
橋本愛(主演)
久しぶりのホラー映画で、主演を務めさせていただきました。私が演じた鹿角はホラー作家でありながら、現実の恐怖にはちゃんと怯えて、霊的な存在には敬意を払う。そんな彼女にシンパシーを感じながら演じていました。時には泥だらけになりながら、ずっと誰かに見られているような。そんな違和感が付き纏っていました。鹿角の同級生、矢口のキャラクターが鮮烈で、演じながらも、目に映る彼女の姿が本当なのか、よくわからなくなりました。山のパワーはすごかったです。祝山。なんだかめでたい名前ですが、その真相。見てみぬふりをする、いや、見たまま景色の一部となっている、その恐怖。どうかこの映画を見た人が、感染しないようにと祈るばかりです。見終わった後に、ぜひ鏡を見てみてください。
加門七海(原作)
『祝山』は2007年に上梓された作品です。古いその作品を映画化したいとのお話をいただいた時は、正直驚きました。見つけてくださり、ありがとうございますという気持ちです。主演に橋本愛さんをお迎えできたことも感激でした。私の作品には小説エッセイを問わず、自分の心霊体験がちりばめられていますが、本作は特に実際に起こったことが色濃く反映されています。自身の人生の中でも格別に怖かったエピソードを用いた作品が、どのように映像化されるのか。主役である「山」に浸食されていく人の姿がどう描かれるのか。とても楽しみにしております。
IWAIYAMA: THE FORBIDDEN MOUNTAIN
Original Story by: Nanami Kamon
Director: Shingo Takeda
Starring: Ai Hashimoto
Synopsis & Commentary: A chilling J-Horror film based on the autobiographical novel by Nanami Kamon, an author renowned for her deep knowledge of folklore and occultism. The story follows horror writer Kazuno (played by Ai Hashimoto) as she investigates a string of bizarre occurrences following a “test of courage” at a local ruin. Her curiosity leads her into a “Kinsoku-chi” (forbidden sacred ground), triggering a curse that slowly erodes the sanity of everyone involved.
Lead actress Ai Hashimoto (Confessions, The Little House) brings her signature “cool beauty” and mysterious aura to the role, perfectly capturing the grit of a writer confronting supernatural dread. Director Shingo Takeda makes his feature film debut here, bringing the acclaimed visual intensity of his previous horror shorts to the big screen. According to the original author, the film incorporates her real-life paranormal experiences, making the “unseen terror” lurking in the mountains feel disturbingly authentic.


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