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【注目のホラー・サスペンス新作映画:2026年3月 Part II】

このコンテンツでは公開未定、公開決定作含め、思わず「おっ?」と目を留めてしまうような興味深い新作を不定期で(できるだけ定期的にしたいですが(笑))紹介していきたいと思います。

いよいよ春めいてきたこの頃、活発に活動できる季節に向けて、この時期はやはりホラーの新作公開も活発!(笑)先日の紹介に続いて、注目の新作紹介します!


近日公開予定の注目作品

『オラン・イカン』

ALL RIGHTS RESERVED (C) 2024 COPYRIGHT GORYLAH PICTURES PTE LTD,

あらすじ:
1944年、日本軍の捕虜移送船が撃沈され、日本兵の斎藤と英兵ブロンソンは無人島に漂着する。敵同士として殺し合いを演じる二人だったが、島にはマレー伝承の半魚人「オラン・イカン」が潜んでいた。夜ごと執拗に襲いくる怪物の脅威を前に、二人は生き延びるため一時休戦し、陣営を越えた決死の共闘を開始。深い対立を抱えたまま、未知の恐怖との過酷なサバイバルに身を投じていく。

原題:Orang Ikan

監督・脚本:マイク・ウィルアン

出演:ディーン・フジオカ、カラム・ウッドハウス、アラン・マクソンほか

日本公開:2026年5月22日(金)全国ロードショー

配給:ハーク

マイク・ウィルアン監督、ディーン・フジオカ主演のホラー。1944年の無人島を舞台に、漂着した日本兵と英兵が、伝説の半魚人「オラン・イカン」の襲撃を生き延びるため、敵対関係を越えて共闘する姿を描く。

2024年の第37回東京国際映画祭でワールドプレミア、やはり日本ではディーン・フジオカの海外主演作として注目を浴びた作品でもあります。

東南アジア方面発表のホラーは、世界的に見てもわりにオールドスクール的、伝統的ともいえそうなスタイルが根強く残っており、それが逆に今という時代では新鮮に感じられるところでもあります。

このポイントにおける本作の特徴は、なんといっても半魚人「オラン・イカン」の造形。CGに頼らず実物のスーツや特殊メイクにこだわった造形は、古のホラーファンにはたまらない映像といえるでしょう。またグロ描写も抜群。80年代のホラーブーム中に発表された「ストレートなグロ」を連発。ホラー初心者にはなかなか骨のある作品であると言えそうです。

一方で第二次世界大戦下という歴史の一部がテーマの本作。これも東南アジア方面の作品ではわりによく見られる傾向もあります。2024年には映画(邦題)『哭戦 オペレーション・アンデッド』が公開(日本では2025年に公開)、

この方向性、雰囲気もこの地のホラーならではのカラーともいえるでしょう。戦争という凄惨な空気感の中に存在する「居心地の悪さ」「怖さ」「不条理感」、これだけでもまさにホラーですが、その中に身を投じる人々の愚かさを示すような、さらなる恐怖。本作もたっぷりと味わえること間違いなしです!

「おディーン様」最高!(笑)

コチラも是非!

SC Films international 紹介ページ

Orang Ikan

Release Date: May 22, 2026 Directed by Mike Wiluan and starring Dean Fujioka, this film is a brutal survival horror set in 1944. Two enemy soldiers—a Japanese soldier and a British prisoner—strand on a deserted island only to face the “Orang Ikan,” a legendary man-fish predator. Rejecting CGI in favor of practical suits and special makeup, the film evokes the gritty, visceral style of 80s creature features. It’s a stark, bloody encounter where historical tension meets mythical terror.


『竜宮の誘い』

(C)Yamada Jun/Cinemago

あらすじ:
キャバクラで働く青年・サトウは《人を喰いたい》という欲望に囚われていた。
ある日、スマートフォンを拾ったことをきっかけに、サトウは謎の男たちに運び屋の闇バイトを強いられることに。違法だが、稼ぎのいい運び屋の仕事で得た大金。サトウの食人願望は、ただの夢から現実に姿を変え、サトウを破滅へと至る深淵に引きずり落としていく……

(以上、オフィシャル情報より)

監督・脚本:山田純

出演:戸張瞬、美南宏樹、伊藤広大、楠本奈々瀬、唯木美里、春歌まりん、加藤亜紀歩、春園幸宏、関淳平、鯉家愛海、天萬愛紗、古屋美彩ほか

日本公開:2026年5月8日(金)全国ロードショー

配給:Cinemago

新人監督の登竜門として知られる第19回田辺・弁慶映画祭で、同映画祭史上初めて、サスペンス映画としてグランプリを受賞したサスペンス。食人願望にとらわれた男が破滅の深淵へと陥っていく姿を描きます。

もうこの予告動画だけで、かなりゾッとするような雰囲気。これは日本作品としても要注目といえるでしょう。

いわゆる「カニバリズム」と呼ばれるテーマでしょうか、あるいはその外皮を被った、別の恐ろしさを示しているのか…このテーマで映像にいきなり生肉がでてくるだけで反則です(笑)

さらに「竜宮」というタイトルのキーワード、果たしてこれが何を示しているのか?言葉としてでてくる情報の一方、予告から見られる映像のスマートさ、美しさからは、物語の紡ぎ方も含めてクオリティーの高さも感じられるところ。ホラー、サスペンス、そして社会的テーマなど、様々なジャンルに対して多角的なメッセージが垣間見られることも予想される作品であります。

映画『竜宮の誘い』推薦コメント

なんとも挑戦的で、怖ろしい作品でした。
ダークでありながら、海外ドラマのようなポップさとテンポある展開、危うい登場人物だらけの設定は、正義と悪の二元論で収まらずに胸が躍りました。
安牌な撮影ではなく、駅での撮影や、車や夜ロケなど、フットワークの軽さを、リスクと労力をかけたリアルな撮影に活かすバイタリティには驚嘆するばかりです。
電車内のシーンの見つめ合いの異様な迫力には恐怖しました。
狂気的な役柄はさぞ難しかろうと思いますが、主演の方の目と確信に満ちた佇まいが非常に説得力があり、印象的です。
──酒井善三(映画監督)

都市の裂け目に落ちた若者の白昼夢。
であればいいのだけど、その肌触りは妙にナマあたたかく、安全なはずのこちら側にじっとりと纏わりつく。
しまった、嫌なものを見てしまった。
そう思ったときには、すっかり目が離せなくなっている。
──佐向大(映画監督・脚本)

自分が犯罪に関わったとしたら、全ての人が怪しく不気味に見える。だけどそれを映像にするのは難しい。本作はサイコホラーとして全ての人物が景色が建物が、一見普通の人々が不気味に見える。電車や車の移動中も全てを不気味に感じさせる。緊張感の解けない映画。
──品川ヒロシ(映画監督)

この作品の感想は難しい。それは、作品に出てくるキャラクターに一切の感情移入が出来ないからだ。自分に当てはまるものが、ひとつもない。なのに観始めたら目が離せない。共感するものが、ひとつも無いキャラクターたちが持つ生きている事のリアリティが、この映画のラストを目撃しなくては我慢出来なくさせているのか。知りたい要求を持ってしまう何かが此処にはあるのかもしれない。ひとつ言える事は、覚悟を持って観ることをお勧めします。
──木村ひさし(映画監督)

そのロマンチックなタイトルから想像される荘厳な響きとは些か違う「怖さ」と「気味悪さ」と「居心地の悪さ」に怯えながら、いつのまにか嵌っている自分がいた。飄々としながらも実は「人肉食いたい」主人公や彼の得体の知れなさに惚れ込む健気なヒロインに訪れる思わぬ展開など、全体は端正なフレームでストイックに描かれながら、その「誘い」は哀しいけど実はユーモラスで底知れぬ。
──篠原哲雄(映画監督)

もう誰も信じられない!
仕事をオーダーする奴も、受け取り主も、荷物も。
そして主人公すらも!
キャバクラのボーイだったサトウは、ある日
拾ったスマホがきっかけで「闇堕ち」する。
裏世界のヤバイ運び屋を繰り返すうち
さらに異様な体験をする。
ピリピリとした感覚に囚われるノワール映画。
理解を超えた展開がこわい。
地下鉄のシーンは心拍数が上がる。
この作品には『悪魔のいけにえ』を初めてみた時のあの”乾いた狂気”が横たわってる。
──浅尾典彦(作家・夢人塔代表)

若者が闇バイトに巻き込まれて大変!かと思いきや、巻き込まれた側も只者ではなかった!!主人公が持つ無気力性とアブノーマルな欲求と異常な適応力が物語を面白い方向に歪めていく。これはジャンル分けが難しい。強いて言うなら社会の理の外にいる奴らが送る日常ドラマ?どこか滑稽さを覗かせつつも、鑑賞後は冷徹な恐ろしさが強く残る作品でした。
──人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)

いつからその誘惑に取り憑かれてしまったのか。
終始不穏な空気の中で、肉親、肉欲、そして文字通りの「肉」に関して、想いを巡らし続ける時間でした。
──今藤洋子(俳優)

第19回 田辺・弁慶映画祭紹介ページ

The Lure of Ryugu (Ryugu no Izanai)

Release Date: May 8, 2026 Winner of the Grand Prix at the 19th Tanabe-Benkei Film Festival, this suspenseful thriller delves into the dark taboo of cannibalism. Directed by Jun Yamada, the story follows a young man obsessed with a hunger for human flesh who falls into a spiral of ruin after a mysterious “delivery” job. With its dreamlike yet disturbingly realistic atmosphere, the film explores the abyss of human desire, earning high praise from veteran directors for its “dry madness” and haunting visual beauty.


『クニコからはじまる話』

(C)2025 AMUMO 98

「クニコ」とは?:2015 年にアムモ 98 より発売された心霊ドキュメンタリー『死画像』に収録されたエピソード。行方不明になった少女「及川くに子」が遺体で発見されたことを報じるニュース映像が、徐々におぞましい変容を遂げてゆく…。その不気味さからホラー好きの間で話題を呼び、近年では Creepy Nuts の R-指定が地上波で紹介したことで広く知れ渡り、恐怖映像の代名詞と化した。

(以上、オフィシャル情報より)

監督・脚本:岩澤宏樹

出演:髙尾勇次、天貝直奈実、秋江 一、優美早紀、塩見珀月、宮越虹海、藤井花歩、遠藤Nozomi、瓜田 愛、村上 諒、中島朱絵、ばんこく、大串有希ほか

日本公開:2026年5月22日(金)全国ロードショー

配給:アルモ98

ある少女の遺体が発見されたニュース映像が徐々に歪んでゆく…。その不穏さから「最強の恐怖映像」と称される「クニコ」を起点に作られた映画で、常軌を逸した映像に定評のある岩澤がその手腕を発揮した「いくつもの恐怖映像が不規則に連続して、やがてひとつにつながってゆく」、新感覚の「非線形」ホラー。

ネット上で「最恐」と話題の心霊映像「クニコ」を原案とした2026年公開のホラー映画。『ほんとにあった!呪いのビデオ』の岩澤宏樹が監督を務めます。映像初公開時には世間が見向きもしなかったといわれている「クニコ」ですが、まさに「時代が追いついて来た」ともいえる、満を持しての映画化といえる作品であります。

予告映像では「赤く塗られたビデオテープ」「座布団が敷き詰められた暗い部屋」「奇妙に歪む男性」と、荒いフッテージ映像の中で不気味に現れる存在が印象的。音楽もなしにいきなり不可解に流れるその映像、もうそれだけで不気味で思わず目を背けたくなる予感すらしてきます。また果たして「非線形」ホラーという感覚、どういうもの?という興味も湧くところ。

ちなみにこのx公式アカウントも密かに「要注目」。日々謎の言葉がつらつらと並べられて、これがまた非常に不気味なんです!どうも見ている人が呪われているような…ある意味「体験型ホラー」といえるかもしれません。実態が見えないのにこれだけ惹きつけられる本作、この春要チェックです!

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The Story Starting with Kuniko (Kuniko kara Hajimaru Hanashi)

Release Date: May 22, 2026 Based on the legendary “Kuniko” footage—an internet urban legend that became a viral sensation for its sheer eeriness—this “nonlinear” horror film is directed by Hiroki Iwasawa. The film weaves together fragmented, distorted footage that eventually converges into a singular, terrifying truth. Known for its lo-fi aesthetic and disturbing imagery, this project expands the “Kuniko” phenomenon into an immersive cinematic experience that challenges the viewer’s perception of reality.

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